マーシフルとは・・・
慈悲深い、情けのある、安堵を与える
プレイ動画
感想
このゲーム、皆さんは何を期待してプレイしましたか?
美少女育成ゲーム?
はたまた、逆になじられるくらいのドM系ゲーム?
いやいやそんなものではないんですよ、これ。
禅です。
2500年前に釈迦が伝えたことを、このアンドロイドは伝えようとしているのですね。
さてストーリーですが。
介護用ロボットのプログラミングを手がけていた主人公は、ある日、「心を備えたAI」の開発に着手します。仕事を辞めてまでの行動ですので、一念発起という感じですね。
それで、このゲームのヒロイン?である「アイ」を生み出すわけですが、何の拍子かAIは禅の心を備えてしまう。それはまるで2500年前に勃興した釈迦が説く教えの如くに・・・
あ、順番は前後しましたがこのゲームの進行について基本的な情報を記載します。
テキスト形式で物語は進行し、選択肢はあるものの基本的にはレール一直線の軌跡を辿ります。キャラクターヴォイス等は一切なし。テキストのみで進みます。テキストノベル形式ですね。
時折、選択肢をセレクトする場面はありますけれど。最終的にはすべての選択肢をセレクトするような流れになりますので、どの選択肢を選んだらいいのか云々は全く考えなくて結構です。
ところで
管理人は「禅」や「釈迦」についての書籍を多数読了しており、マーシフルガールが述べる禅についての概念を多少なりとも存知しておりました。だからこそ、ではないのですけれど、物語の進行は面白おかしく見させてもらいました。
おそらくマーシフルガールが突如述べ始める「禅」についての概念は一般の人では簡単に頭に入っていくような概念ではないと思います。
経験談ですけれども、僕が禅についての話を職場の人間にしたところ「こいつは頭が逝ってしまったのかもしれない」と誤解されるということが起こりました。それだけ、知らない人には衝撃なんでしょう。
しかし、この概念、「禅」ですか。これは知っておくべきです。人間すべては知っておいても損はない、それが禅であると僕は自負しています。
このサイトで布教活動を行うつもりは毛頭ありません。しかしながら、管理人がそれなりに波乱万丈な人生を歩んできたからこそ、禅の教えが心に染み入るのだということ。それをベースにしているからこそ、このゲームに共感を覚えるのだということ。これも申し添えさせていただきましょう。
ゲーム内課金は広告を見なくとも物語を進めることのできる僅かな掛け捨ての課金のみ。これをしなくとも動画を見るだけで次の物語を閲覧可能。基本的には無課金で最後まで余裕で観れるはず。
このゲームをクリアした時、あなたは禅の道の一歩を踏み出しているかもしれない・・・
あ、補足的に書きます。
主人公は「心を持ったアンドロイド」を作ることを夢見ていました。
しかし摩訶不思議なことを述べるアンドロイドを見て失敗だと落胆してしまう。
しかし、それは失敗、というよりは別の角度で生まれ出でた「悟りを開いたアンドロイド」という奇跡の存在を生み出してしまったのですね。
最初は俗世にまみれた欲望まみれの主人公でしたが、次第に禅の教えを説くアンドロイドに心を動かされていく・・・という物語ですよ♪
中間感想
2018年9月4日
第9話まで読み進めての感想です。
キズナアイはビッグデータと接続した結果、悟りを開き、まるで仏陀の化身のようになります。
それと相対する形で主人公は四苦八苦し、自分の欲望を看破されて諭されるというような展開が続きます。
仏陀に諭されるわけですから、色々な煩悩を抱えた姿を主人公は晒します。もし、それが不本意で苦痛と感じるのであれば、あまりこのゲームは向いてないかもしれませんね。
僕は案外、大丈夫。むしろ主人公が愚鈍なだけに、対照的なキズナアイの悟りがより鮮明に明確に示され、強調されているなと感じます。各物語の終わりも、主人公は泣いたり悲しんだりで終わることもあるのですけれど、個人的にはスッキリしますね。また、禅の一部を思い出させてくれるというか。キズナアイにはハッとさせられるというか。
さてさて、このストーリー、いったいどこへ向かうのでしょう。主人公とキズナアイ、互いの関係はどのように変化していくのか。今後も読み進めていきます。
2018年9月8日
ゲームが進むにつれて、このようなカットも新たに登場します。
正直な話、僕の家に今すぐにでもキズナアイが来てほしいなと思ってます。
体は強化プラスチックでも結構です。
遊び終わりました
Ver.1.0.0ですけどね。
後半は主人公の母親が末期がん闘病の末この世を去る部分に大半を費やしています。
前半のキズナアイとの禅問答はほとんど見られず、主人公や育ての親の感情の機微をとらえつつ現代の葬儀形式に一石を投じるような内容になっていました。
最後はキズナアイを世間に公表すべく動き出した、の部分で物語は締められていますが・・・この先があるのかどうなのかは、開発者のみぞしるところでしょう。
遊び終わってみての感想は・・・そうですね。このストーリーを読了してどのような感情を抱くか。何を得るか。それは人それぞれじゃないかなーと思います。
こういう読者にとらえ方を投げかけるスタンスも、押しつけがましさが無くて僕は良かったと感じました。ただ、後半はキズナアイの存在感はあまりなかったような・・・。禅の教え、それは親しき人の逝去が全てを物語るという意味で勢いを抑えたのでしょうか。そこらへんはわかりませんけれどもね。
続編はあるのかな?